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独逸発! あや太郎新聞

欧州での9年に及ぶ様々な経験を得意の毒舌を生かし、斜め左から書き綴っていきたいと思います。そして私が小学生のころ、学級新聞として書いていた「あや太郎新聞」をここで復活させたいと思います。

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2008年、8月半ばから、私は一人で従姉妹の結婚式にどうしても参加したくない友達のマルチンのために、ポーランド南部、チェコ国境からほど近いヤショーナ村に2週間滞在する事になった。

何故かと言うと、ポーランドの結婚式は基本的にカップルで参加する。そうしないと踊る時に相手がいなくて困るからで、恋人がいない人は友達に頼んでついてきてもらうのだ。

この時、私は初めてのポーランド行きだったので、マルティナちゃんがいつも使っている長距離夜行バスに乗り込んで15時間の移動の末、オポーレという街にたどり着いた。
この時は二人で乗ったので、「道行き」に書いた時ほど大変では無かった。やはり旅は道連れで、トイレに行く時など、相棒がこれほどありがたいと思う事はない。

行きのバス停で待ち合わせた時、マルチンは家族や友達たちへのお土産でいっぱいのカバンを持って現れて私をびっくりさせたが、バスに乗る為に徐々に集ってきた乗客たちも同じように誰もがお土産を山ほど抱えていた。

ほとんどがやっぱりドイツで出稼ぎをしている人たちで、夏休みを利用しての帰省なのでここぞとばかりに家族にお土産を買い込んだのだろう。

ふと乗り込もうとしている子供を見ると、10キロの洗濯洗剤を大事そうに運んでいるのでマルティナちゃんに

「なんで子供が洗剤持ってるんだ?!」

と質問すると、

「ドイツの洗剤の方がいいから買っていくんだよ。私たちの国は昔、ロシアに散々物資やお金や食糧を摂取されていたから未だに復興しきれていない事が多いんだ。」

と、実にシリアスな事情だったのにビックリした。
一体どんなとこにこれから行くのか・・・と思っていると察しのいいマルティナちゃんが

「どんな所か不安なんでしょう?」

とすぐに反応してしまった。

「いやー、友達Aの親戚の家(ちなみにモルドバ共和国)には水道も電気も無かったと言う話を聞いてたから何も驚かないよー。」

と言うと

「水道と電気くらいあるよ!!」

と少し怒っていた。

バスの中は既に異国で、既にドイツ語は聞えず。
何しろ15時間の移動なのでDVDで映画が3度くらい上映されていたが、1回目が終わった頃には私は持ってきたおにぎりの夕食を終えて寝入ってしまった。

途中、マルティナちゃんがものすごいはっきり寝言を言うので話し掛けられたのかと勘違いして何度も起こされたが、最後にグッスリ眠って起きるともう隣りの国に入っていた。 うっすらと夜が明けていた。

旧共産圏特有の、石炭ストーヴの煤で灰色の日本の団地にそっくりな建物が立ち並び、明らかに寂れた景色。

でもマルティナちゃんは
「やっと故郷だー!」

と幸せそうだった。

マルティナちゃんのお父さんがバス停まで迎えに来て下さって、そこから家まで車で走ったが、道々の景色がまるで田舎。当時、私が住んでいた南ドイツ山岳部の田舎村の景色とほとんど変わりが無いので、15時間移動したのがまるで嘘の様であった。

少し違ったのは、街路樹が、ドイツでは事故が起きると危険なので道路の片側にしか植わってないのだが、ここではまだ両側に街路樹があって、緑のトンネルみたいになっているのが綺麗だった。
ドイツでも東側にはまだ残っていたりする。

ヤショーナ村に着いたその日が日曜日だった為に、その後
すぐに近くの巡礼地にある教会のミサに行く事になった。

国の95パーセントがカトリックというこの国では、生活にキリスト教が染み付いている。

次の日は、晴れ着を全然持ってないマルティナちゃんの為に、街に買い物に行き、その次の日が結婚式だった。

結婚式はまずミサで始まる。マルティナちゃんのご両親と4人で車に乗って出かけたが、その時点でふと、マルティナちゃんの弟のヤチェクが何でいないのかな?と気になった。

教会に着くと入り口に10数名の正装した若い男女ペアが並んでいて、私たちはその間を通って教会に入った。
後で教えてもらったが、この10数名の男女は「従者」の役の人たちで、結婚するペアの友達・親戚の有志で構成されているそうである。彼らは男性はスーツ、女性はドレスで完全にフォーマルに着飾っており、私は自分のみすぼらしい服が少し気になった。

「従者」の先等にいるのが「証人」の役目の男性で、これから行われる結婚式の「証人」であり、さらに結婚パーティーを盛り上げる大切な役目なので、おそらく新郎の親友がやっていたのだろうと思われる。

教会に全員入場し、準備が整うと「従者」のペアは真ん中の通路に女性と男性に別れてひざまずいて待機。彼らが着飾っている為に、結婚式自体が彩られてかっこよかった。

ミサはカトリックの通常の儀式に従って進んだが、私が知っているのと違ったのは、最後に献金する為に前に出るのだが、その時に男女別れて行う事だった。初めに全ての男性が前に進み、終わると女性の番だった。私は取りあえず隣りにいたマルティナちゃんのお母さんにくっついてなんとかこなした。これも正装した参加者全員が行うので、晴れ晴れとした儀式だった。(ちなみに通常のミサでもするらしい。)

儀式は新郎・新婦が神父さんと証人の前で一生ともに歩む事を誓い、指輪をして終了。教会で結婚式をあげると、この国では相手が死んだ場合以外、基本的には離婚後、再婚できないらしい。
どうしても再婚したい人は、戸籍上でだけ結婚するそうである。そうはいっても、離婚する人も多いそうでなのだが。

儀式が終わると外で一人一人が新郎新婦にお祝いの言葉を伝える。ライスシャワーはこの時は無かったが、実はもう一回あった別の結婚式(配偶者と死別したペアの再婚式だった。)ではあった。

それからバスでレストランに移動して、この国の有名な長い、長ーーーい結婚パーティーが始まるのだった。  (続く)




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