独逸発! あや太郎新聞

欧州での9年に及ぶ様々な経験を得意の毒舌を生かし、斜め左から書き綴っていきたいと思います。そして私が小学生のころ、学級新聞として書いていた「あや太郎新聞」をここで復活させたいと思います。

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今回、値段の関係でモスクワ経由にて日本に飛ぶ事にしたのだが、トランジットの為にモスクワで17時間の待機時間を過ごさなければならなかった。

17時間が半端なく長いというのは元々予想していた事だけれども、よりによってここがモスクワである為に17時間もあっても出来る事がほとんど無い。

まず、ロシアはフリーパスと言われる日本国旅券で入国できない数少ない国の一つだ。
滞在許可を取得しないといけないから、空港から外に出る事が出来ない。噂に聞くクレムリンや赤の広場でウラーと叫びたかったとしたら、事前に領事館に滞在許可を申請しなければならない。

それは飛行機から降りた時に間違えてトランジットでは無く、入国手続の窓口に行ってしまった時に、係員のお姉さまに
「なんで滞在許可が無いの?」

と問い質されたので、やっぱ本当に駄目なのかとそれまで「まさか!」と半信半疑だった私は実感した。

それからトランジットの窓口で再びセキュリティーチェックを受け、空港内ホールに入ると到着したのが夜中の3時だと言うのに未だにDuty Freeの店などは煌々と営業中だった。

それにしても歩いていて思ったが、ロシア人で笑顔を見せる人は未だに少数だ。

深夜のはずなのだが何故か目が覚めてしまっていたので、弟に頼まれたオーデコロンを物色したり、マトリューシュカの相場などを格店で確認して時間を潰しているうちに眠くなってきた。
しかし眠りたいのは山々だが、ここは露西亜だから、うかつに油断して眠るのも心配だ。

どこかで上手く睡眠を取れないか場所を物色していると、空港の端っこの方に先ほどから中国語をしゃべる人たちが集まっている。彼らがあまり大きな声でしゃべらないのと、割と態度が大人しく、さらに中国語の発音が比較的平坦だった為、

「これはおそらく香港か台湾人ではなかろうか」

と私なりに目安をつけていた。彼らは流石はおおらかな中国系というか、露西亜にいるというのに堂々とベンチで眠りこけていた。
(ここら辺で日本人に割合近い台湾人では無さそうだと少し思った。)

ここでこの中国系に混ざっておけば、見た目は一緒で区別がつかないだろうし、周りはいかにもなブランド物を身につけた中国人だ。
その中で私はいつものスリ対策で全身、靴もあわせて5000円も行かないような格好だったので、スリがいたとしてもリッチそうな別の人を狙うだろうと検討をつけ、近くにそれっぽく座って混ざりこみ、少し仮眠を取らせていただく事にした。

そもそも普段から中国人に話しかけられたりする私だから、混ざって自分ひとり浮く事は、安っぽい服装にも関わらずまるで無かったが、一度目覚めて暇をもてあました時にパソコンをいじっているのを隣の人が不思議そうに覗き込んでいた。

「あれ?日本語じゃん?」

と思ったかもしれない。

そのうち彼らが搭乗口に向かって移動し始めたので、「実際はどこの地域の人たちだったんだろう?」と行き先を確かめたら、意外なことに香港でも台湾でもなく上海だった。
中国は長江から南は文化が違うと聞いているが、随分、北京辺りの中国人と雰囲気が違うものだと思った。
長い事、国際的な大都市だからなのか比較的洗練された雰囲気だった。

この辺りで大分時間がたったと自分では感じていたのだが、実際はまだ朝の7時で、私の飛行機の出発時間はなんと夜中の20時である。まだあと11時間もある。

以前、それこそ上海で5時間のトランジット待ちをした時も暇すぎてヒューマンウォッチングをして楽しんだが、流石に17時間はヒューマンウォッチングをするにも訳が違った。それでも既に4時間も潰せたじゃないか!と思い直し、少し移動してみる事にした。

飛行機に乗った時から思っていたが、ロシアは美男美女が多い。カッコいいお兄さんも数度見かけたが、どんなにカッコよくてもユーリーだとかドミトリーだとかウラジーミルとかいう名前で、私が今まで知り合った露西亜人たちと同じ様な性格をしているんだろうと思うとそこからさらに観察する気にもなれなかった。

どうも東欧人のメンタリティーが私は外国に出た時から苦手で、それがなんと今まで尾を引いてしまっている。

彼らの何がいやかと言えば、一言で言えば「隙あらば!」という感じで、例えば演奏会での控え室で、

「皆さんで自由に食べてくださいね!」

と主催者が用意してくれたフルーツを一人で3つ4つ食べた上に、さらに5つ6つ鞄に入れて持って帰って後から来た氷魚Tには何も残されていない・・・・というような状況を作り出すこと。

どうも彼らに譲り合いの精神があまり無い様に見えるのだが、不思議な事に、知りもしない他人にはそんな感じの彼らだが、一度知り合ってみるとものすごく情に厚い。

偏屈な私がそれでも友達になれた数少ない東欧人たちは、私が本当に困った時などに相談すると、自分の事などすっかり忘れて何としてでも助けてくれるという事が何度もあった。

だから私は一般的に東欧人は苦手だと思ってはいるが、そこをクリアして仲良くなった人たちは長年交流を保っていたりする。

極端な話だけれども、旧東ドイツのオーケストラで研修生をしていた時、何もわからないままドイツの辺境の町に一人でやって来た私にとって、彼らの情の厚さには実際、何度も助けられた事があった。

寒い冬の日に演奏会からの帰りに同僚が自宅まで車で送ってくれた時に、万が一、扉が開かなかったりして凍えたりしない様に、部屋の電気が点くまで外で確認してくれていたり何て事が当時よくあった。
今は変な気候が続いているからどうだかわからないが、その頃チェコの国境に近い東ドイツの冬はマイナス20度に簡単に達するほど寒かった。

言ってみれば、寧ろ日本人の方が、自分を犠牲にしてまでは中々他人には関わらないスタンスだったりするので、(これは特に音楽家の間で共通するものではあるが。)当時は冷たく感じたものだった。

しかし最近、おそらくはジェネレーションの違いによるものが大きいだろうけれども、16人共同部屋で住むようになってから、東欧人の悪い所の方が寧ろ目に付いて今までよりも苦手意識が育ってしまった。

16人共同となると、多人数であるがために一人一人との関わりが薄くなるから、共同部屋の中でエゴイスティックに振舞う人が必然的に多くなる。
大概の人間があまり知らない間柄だと、次に使う人の事、一緒に住んでいる他人を思いやったりする意味を失うようなのだ。

それで台所を使った後、綺麗にするとか、何人も共同で使うのだから、混んでいる時はうまく譲り合うとか、共同のものを壊さないように大切に使おうとする意識は必然的に低くなる。その程度が西欧人に対して東欧人の方がさらに低い気がしてならない。余裕が無いのかもしれない。

アジア人でも一部、「汚す」という事で有名な国の方が別の共同部屋でごくたまに問題を起こしているのを耳にするが、彼らのは国での習慣に基づいて悪気無くやってしまっているので、上手く(彼らの面子を潰さないように)伝えれる事さえ出来れば、改めて綺麗にしてくれる事もある。

対して東欧の連中はそこは

「どうせ他の人が汚すから一人で綺麗にしても意味が無いじゃん。」

という諦めモードにすぐに入ってしまうので、言っても無駄になる事が多い。
彼ら東欧人の特徴に「諦めが早い」というのは絶対に入るだろう。おそらく共産主義を経験した年代では特に多いだろうが、どんなに努力しても変えることが出来ないものがあるという経験を積みすぎてしまったのかもしれない。最後まで諦めない!という姿勢は希である。

あとは大雑把なやつも多いので、

「後はウォッカでも飲んで騒いでおけば、大抵の事は解決するのさ!」

と思っている可能性も高い。

なので私の東欧人に対する感情は言ってみれば複雑だ。

それにしてもどうしてこんな条件のモスクワ乗換えにしたのかと言えば、既に一回試しているのが大きいが、普通だったらモスクワという中間地点でのトランジットになるために、上手くいけば乗り継ぎ便にしては時間のロスが少ない事だが、しかし今回などはその利点が無い分、やはり安さだった。それに前回、乗った時に意外だったのが、結構機内食が美味しいのだ。

しかし17時間の待ちはやっぱりキツかった。うかつに爆睡でもしたら、そこはおそロシアの事だから、財布や持ち物がなくなりそうで恐ろしかった。これだったら南回りで23時間かけたりした方が機内で安心して爆睡出来る上に、南回りはリッチな産油国が多いから、荷物の重量規定などが甘くて良かったかもしれない。

何度か食事や仮眠をとりつつあと4時間という所に来たので、今まで居たホールを出て搭乗口に向かうと、新しく建て増しした空港の建物に続いていて、今までいたいかにもロシア!という空港ホールに比べたらどこもかしこもピカピカでバーガーキングもある。さらにそこではフリーでネットが使えるのに気づき、ネットさえあれば17時間を過ごす事などどうって事無かったのに!!と今更気づいた私は大きなショックを受けた。

さらに途中の待合ゾーンでは絨毯がひかれていて、横になって寝転ぶ人も多かった。

そこからやっとの思いで東京行きの飛行機に乗り込んだが、どうも安さのせいか、外人や日本人という違いに限らず、ヒッピーぽい姿の人や、いかにもバックパッカーな風体の人が多かった。
どうもヒッピーアパートでいつか共同生活をしてから、だんだん私自身がヒッピー文化に染まりつつあるのかもしれない。






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まとめ【モスクワ経由日本行き】
今回、値段の関係でモスクワ経由にて日本に飛ぶ事にしたのだが、トランジットの為にモスクワで17時間の待
2012/10/26(金) 17:59:10 | まっとめBLOG速報
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