独逸発! あや太郎新聞

欧州での9年に及ぶ様々な経験を得意の毒舌を生かし、斜め左から書き綴っていきたいと思います。そして私が小学生のころ、学級新聞として書いていた「あや太郎新聞」をここで復活させたいと思います。

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最近、真剣に金欠病の凄まじい私は、ヒッチハイクサイト(Mitfahrgelegenheit Zentral)を利用して車の乗り合いで移動することがめっきり増えてしまった。

言うまでも無く、ドイツ鉄道の非常識な値上げも関係ある。最近、ヒッチハイクサイト利用者自体が増えた様に感じるのも、どう考えても鉄道の馬鹿高さによると思う。

ところで今回はスイス方面に移動だったのだが、行きはドイツ人でスイスの銀行で働いているお兄さんに乗せてもらった。

その時に話題になったのだが、もう一人の相乗りのお兄さんもよくヒッチハイクサイトを利用しているそうなのだが、スイス行きでは少ないがケルンの辺りに向かう連中が、ドイツのアウトバーンの1車線は速度制限が無いからと言って、平気で180キロ出して爆走する様な奴らばかりで恐ろしいとの事。

実は私も以前、ブリュッセルに向かうアウディに乗り合いさせてもらった時に、彼の言う所の180キロで、1車線で、追い越しかけて車間距離詰めて、右側通行の1車線の癖に常に左側にウィンカーだしてる危ない車に乗り合わせてしまったことがある。ものすごい攻撃的な運転で、いったいこの運転手はどんな人生を歩んできた人なのかと呆然としてしまった。乗っている間中、早く渋滞になれと祈り続けたのが記憶に新しい。

なのでお兄さんと「あれ、怖いよねー!!」と話していると、運転している銀行員さんは

「ああいうのは年齢によるんじゃないかな。僕も以前は180キロ好んで出してたけど、最近は速さの快感を追求するよりガソリン代のが気になるから定速運転を心がけてるしねえ。」

とコメントしていた。お兄さんは30代後半ぐらいだったが、思うに年齢は関係ないようだ。

今回は帰りの車も相乗りで、電話した時に既にこのノルベルトという運転手の兄ちゃん(後で話に聞いた感じでは40歳を超えている計算になる)は

「僕、スポーツカー乗ってて、ちょっとばかしスピード出すけどいい?」

などと言っていたので、また例の奴が出たな・・・と思い、もうあんな恐ろしい思いは真っ平なので別の乗り合いの車を探していたのだが、今回は何故か全て満席で見つからない。それにも関わらず、案外このノルベルトというお兄さんはこまめに連絡くれて親切でもあったので断るのも悪い気がして、結局乗っていく事になってしまった。

待ち合わせの場所で待っていると、颯爽と現れたのは漆黒のポルシェ。

まさかね・・・・とぼーっと見ているとお兄さんがニッコリしているので

「もしかしてノルベルトさんですか?」

と言うと当たりだった。

いつもの事だが、遠出する時、私はスリなどに狙われないように、出来る限り貧乏臭い格好にしている。
どうせ長距離を移動する時は途中で疲れて座り込んだりする事もあり得るから、綺麗な服では汚れるし、着慣れたヨレヨレのシャツとジーパンと擦り切れた黒靴という旅支度は、動きやすいし目立たなくてベストだと思い込んでいた。

そんなヨレヨレの私の前にポルシェが滑り込んできたのは、場違いはなはだしい光景だった。

ここには金髪でボディコンでも着て、ブランド物のハンドバックでも持った長髪の肉食系お姉さまがいなくてはならない場面だ。流石の私もどうしようかと戸惑った。

しかし考えても見たまえ!ポルシェに乗れることなんて人生そうそう無いのではないだろうか?
・・・・と気分を持ち直させて、お兄さんと握手と挨拶をして緊張しながらポルシェ様に乗り込んだ。

中は素晴らしいオーディオ装置が内蔵されていて素敵な音楽が流れており、

「なんでこの兄ちゃん、ポルシェ買う金があるのに乗り合いなんかしてるんだろう?」

と思ったが、やはり昨今のガソリン高のせいであろう。途中でパートナーにお兄ちゃんが電話していた時に、

「100キロぐらいしか走ってないのに10リッターも使っちゃったよ。」

と話していたのが耳に入った。こういう話を聞くたびに、トヨタのハイブリッドカーがリッター30キロも走るというのがどれだけすごいのか思い知るわけだ。

今までも乗り合いの恩恵でアウディやBMWに乗り込んでドイツのアウトバーンを走った事があるが、この二つでも相当、走り心地が違う。ポルシェ様はいかほどか??と期待したが、車高が低いせいもあり、思ったほど快適では無かった。きっとカーキチたちは、あのエンジン音などに惹かれるのだろう。

ところでちょっと前に、同業者の中でも超エリートの部類に入るMさんという方の車に乗せていただいたことがあり、彼も相当メカが好きな人でセスナ機の免許まで持っていらっしゃる凝りっぷりなのだが、彼の車の乗り心地は最高だった。車種は訊き損ねたが、1990年代の車を敢えてまだ乗りこなしていらっしゃる所にこだわりを感じた。

あの時も普通に180キロ出していたが、その時にポルシェの話が出て、

「ああいう300キロとか出る車はな、ブレーキから開発しはじめるんやで。」

とMさんがおっしゃっていた。300キロ出してもすぐに止まる事が出来るブレーキを開発してから、300キロ出せるエンジンを載せるのだそうな。

その話がどうやら事実だというのをポルシェ様に乗っていて感じた。

まず、加速が半端無い。

アウトバーンの1車線を走っていて、前の車がびびって道をポルシェ様に譲って前方に道が開けると、ロケットみたいに加速して周りの車をぶっちぎっていく。

よく私は追い越される方の車に乗っていて、隣をふっとんでいく明らかにカーキチの車を見かけていたが、今、自分がそれに乗っている立場なわけだ。

見たくない・・・・と思いつつ、横目で速度を見ると、軽く200キロ出していた。それにしても加速して200キロに到達するまでの早さが半端無い。

さらにこのノルベルトさんは、たまに前方に邪魔になる車がいると、性質が悪いことに車間距離を詰めて追っ払おうとするのだが、その時のブレーキの性能が凄まじい。

加速してギリギリまで来てからブレーキで瞬時に減速するのだが、かなりヒヤッとする所まで速度を落とさない。手を見ると明らかに指から汗をかいていた。嫌な汗だ。

それでも以前、ブリュッセルに行った時の運転よりは少しマシだった。あれは運転に悪意を感じたが、この兄ちゃんはぶっとばすのが好きなだけという感じを受けた。

それにしても一体全体、ポルシェなんか乗ってるこいつは何者なんだ?と思ったが、しばらくして彼が血糖値を測っているのに気づいた。おそらく糖尿病の若いうちにかかってしまうやつなんだと思うが、そういう事もあって、きっとこの人は太く短く生きるつもりなのではなかろうか。

話をしている感じでは至極普通の応答をしてくるし、別に苦手な感じも受けない。

後になって話していてわかったのだが、実はポーランドの南部の生まれでマルティナちゃんの同郷だった。

多分、国民性だと思うのだが、ポーランド人というのは、私の知り合いを見渡す限り、あんまり物事を深く考えないで、とにかく行動に移すタイプが非常に多い。ヘタリアに出てくるポーランドの性格はかなりいい線を行っている。

そこも考慮に入れれば、ポーランドの成金ならポルシェくらい乗っていても何の不思議も無い。
ドイツ人はこういう所はシビアでケチだから中々こういう使い方はしまいと思う。BMWに乗るので充分だろう。

それにしてもだ。トヨタやフォルクスワーゲンに乗っている時はBMWやアウディ、メルセデスにがんがん抜かされて行くというのに、ポルシェで加速して追い抜きをかけると、あのBMWやメルセデスがびびって道を空けるのだ。

そういう訳で、ポルシェ様にブロンドの兄ちゃんと乗り込むという、確かにあんまり出来ない経験は出来た。

しかし、お兄さんとヨレヨレの私とポルシェといういかにも不自然な組み合わせのお陰で、スイスからドイツへの国境付近でパスポート検査につかまり時間を取られるわ、お兄さんが調子乗って加速と減速を繰り返すもんだから無駄にガソリンを食いやがって、後で割りカンにするガソリン代を普段よりも多めに取られた。

もうポルシェは懲り懲りだ。金欠病の私は少しでもお金がかかる事は大嫌いだ。

お兄さんはちなみに、真夜中にポーランドからデュッセルドルフまでポルシェのフルスピードである300キロでぶっ飛ばして5時間20分くらいで移動したことがあるらしい。かなりガソリンを食ったそうだ。

もし私が車を買うとしたら、トヨタの燃費のいい奴で充分だと思った。ハイブリッドカー万歳!!





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