独逸発! あや太郎新聞

欧州での9年に及ぶ様々な経験を得意の毒舌を生かし、斜め左から書き綴っていきたいと思います。そして私が小学生のころ、学級新聞として書いていた「あや太郎新聞」をここで復活させたいと思います。

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つい先日、ちょっとした野暮用でエストニアに飛ばなければいけなかったのだが、飛行機以外にも飛行場への移動など全部あわせて17時間の強行軍であり、出発前から体力的な不安は頭を掠っていた。

そもそも私は飛行機が結構苦手で、上がったり下がったりの気圧の差にやられて降りてから頭痛になる事が今までにもしばしばあった。

気圧の変化は飛行機に限らず、以前、住んでいた黒い森の奥地の村でも、天気の変わり方が激しすぎてよく頭痛を起こしていた。そもそも気圧の変化に弱い方なのだろう。

さらに出発日の前日の夜、なんだか喉の痛みが消えないと思い、生姜湯など飲んでいたにも関わらず、当日は喉の痛みも去ることながら関節痛。明らかな風邪の症状を呈していた。

そうは言っても私も今更引き下がれるような状況ですら無かったので、薬局で揃えられるだけの薬を揃え、結局エストニアに飛び立ったのだった。

思い出したら今までも確か2回ぐらい経験していたのだが、この時も、飛行機が降下を始めてしばらく経った時に、なんか変な感覚がした後、耳抜きが全く出来なくなった。

夏に日本に帰国した時も一度同じ状況になって焦ったが、今回も飛行機がどんどん高度を落としているのにつばを飲んでも、あくびをいくらしても耳抜きが出来ない。

だんだん耳が圧力で痛くなってきて、微量ながらあくびで少し空気が抜けるようなのでずっとトライしていたが、結局着陸した時には左耳がギンギンした状態で所謂、急性難聴の状態だった。

それでもあまりに楽観的な私はしばらくすれば治るだろうとタカをくくっていたのだが、結局次の日も一日中難聴状態で音楽に携わる私にとっては致命的な状況で、大事な用事に多大な影響を及ぼした。

しかし過ぎたことは仕方が無い。

問題は、この状況のまま、また帰りの飛行機に乗らないといけない事だ。

今回、私は体力に自信が持てなかったので、予定自体は無理をしないように組んでいたので、用事を済ませた次の日の朝6時出発の便もあったのだが、1日休んで次の日に飛ぶ便を選んでいた。今思えば幸いだった。

実は難聴だけでなく、風邪もひどくなってきていて、結局2日間、宿泊をしていた典型的過ぎるほどの安ホステルで寝込むことになった。

空港へのアクセスがベストだったのでここを選んだのだが、8qm も無いくらいの一人部屋で、シャワーとトイレは共同。壁は異様に薄くて隣からロシア語ががんがん聞こえてくる。

食事は近くのスーパーで何か仕入れてきて、これまた共同の台所で炊事する最も宿泊費が安いタイプ。

しかしこういう安宿も今までにユースオーケストラのプロジェクトなどで何度も経験した挙句に平気になってしまったので、今では宿で若者たちとの交流を楽しんだりもしている。

しかしなにしろ風邪なので、朝食すらついていないホテルを選んだのは判断を誤ったと思わざる得なかった。

それでも素晴らかったのは部屋でインターネットがやりたい放題だった事だ。

さっそく帰りの飛行機を変更する事を決め、現在住み込んでいるヒッピー家族に連絡。どうも耳鼻科に行かないとまずい旨をメールで伝えると、いい耳鼻科が無いか調べておいてくれるという。

さらに自分の難聴の状態がいったい難なのかWIKIで検索して大体予想を立て、どうも頭を高くして安静にしていないといけないという結論に至る。と、いうのも、耳の中に水が入っている感覚があって、横になるとそれがひどくなるのだ。

しかし頭を高くして寝るというのは中々難しい。悩んでいるうちに寝込んでしまった。

それでも帰る日までに耳の中の水や違和感は大分減り、鼻スプレーを用意して万全の状態で飛行機に乗り込み、離陸の時も着陸の時も一心不乱に耳抜きに集中しただけの事はあった。

今回のフライトでは無事に耳抜きを達成し、何事も無く着陸する事が出来た!!

そして荷物のレーンに向かう為にエスカレーターに乗っていると、人を押しのけて前に進んでいく奴がいる。
私の目の前のおじいさんを突き飛ばしたのでイラッとして

「おい、そんなに急ぐなら階段を使え!」

と怒鳴ったら、その時の自分の声があまりのオカマ声なのにびっくりした。
今度は喉がイガイガしていて声が変になっていた・・・。

まあ、飛行機が上空にいる時は機内の湿度は40パーセントを切ったりするぐらいだ。
乾燥のせいで喉をやられたんだろうと思い、ヒッピー宅についてお茶を飲んで眠りについたまでは良かったのだが、次の日目が覚めたら今度は声が出なかった。

何が困るって、内科と耳鼻科にすぐに向かおうと思っていたのに、声が出ないから診察の予約の電話も自分では出来ない状態だった。

それでもヒッピーのおうちに間借りをしていたのがラッキーで、ヒッピーお母さんが親切にも代わりに電話して予約を取ってくれた。内科のお医者さんは以前にもお世話になった事があり、ヒッピー家族から教えていただいた親切なお医者さんで、問題は無かったのだが、耳鼻科医が大変だった。

知り合いに聞いたり、ヒッピーお父さんが以前、友達を連れて行ったというスペイン系の名前のお医者さんを当たったりしたのだが、どうもいい医者に当たらない。

初めに言った医者は朝の8時に来いと言っていたくせに、いったらまだ医者は来てないし、診察する前に代金の10ユーロを払おうとしたら50ユーロ札では両替できないという。

お陰で医者が来るまでの1時間、町で50ユーロをくずせる場所を探す羽目になったが、朝の8時では喫茶店も何も開いていない。パン屋で50ユーロ出たって崩してくれるわけが無い。(ドイツでは。)
散々歩き回ってBIO Shop みたいな所でパンを買ってなんとかお金を崩したが、そもそも風邪で具合が悪かったので実にしんどかった。

さらに医者も最悪だった。いくら私が声が出ないとはいえ、ささやき声の私が言おうとしている事を聞きもせず、

「音楽で生活しているので耳をやられたら致命的なんです。聴力検査をしていただけませんか?」

と3度も交渉したのに聞き入れても利いてもくれず、鼓膜をみて鼻スプレーを処方されて返された。3分も診ていなかったと思う。

流石にこれは無い!と思い、処方箋薬局でもう一度

「私はどうしても聴力検査をしたいから、誰かいい耳鼻科知りませんか?」

と尋ねて別の所を紹介されるも、そこも休診。

ちなみに処方箋薬局の人はとても親切で、声が出ない私の話を一生懸命聞こうとしてくれた。
医者と大違いである。耳鼻科医だったら、喉頭癌などで声帯を切除してしまった人を相手にする事だってあるだろうに、そういう人たちの話もあんな風にしか聞かないのだろうか。

仕方ないので家に戻ってヒッピーお父さんにもう一度、別の友達に教えてもらった耳鼻科の予約を取ってもらったが、幸運な事にその日の午後に予約が取れた。

それで行って見たら待合室に通され、しばらく待っているともう一度受け付けに来てくれという。

何かと思えば、なんと私の保険が国立だから、もう一度予約を取り直せという。後でヒッピーお父さんに聞いた所によると、どうも私立の保険の方が払いがいいそうで、そっちを優先する為にこういう事を言い出す医者は結構いるという。

しかし、私にしてみればわざわざ40分かけて耳鼻科まで出かけた挙句に予約を取り直せとは馬鹿げている!
風邪でフラフラなのになめてんのか!!なんでせめて電話でそれを伝えておかなかったんだ!と大きな声で普段なら抗議していただろう。しかし、いかんせんささやき声しか出せないではないか。

それにしても腹が立ったので、

「別の医者に行くからもういいです。10ユーロ返してください。」

と言ってまた家に帰った。その帰り道に歌手のカロリーネにSMSで事情を話し、職業柄耳鼻科には詳しいだろう!と誰か知らないか聞いてみると、お勧めの女医さんがいるそうで早速教えてくれた。

またヒッピーお父さんに帰って頼んで予約を取ってもらったが、耳鼻科をめぐってこの日は病気なのに一日歩き回って疲れきった。ただ、声が出ないというハンデのせいで、いちいち帰宅してヒッピーお父さんに頼まないと予約出来ないのには参ったが、ヒッピーお父さんを初めとして、色んな人が私の声になってくれた。

初めにバス停から耳鼻科への道がわからなくて困っていた時も、初めに聞いた女の人が、彼女もわからなかった
からと言って、私の変わりに何人も別の人に聞いてくれた。

薬局の人も一生懸命聞こうとしてくれてありがたかった。

こういう経験をすると、私も同じような障害に悩んでいる人を見たら助けないといかんな!!と思わされた。
当たり前の事が出来ないのは、それが簡単に出来てしまう他人にはわかりづらい事だけれども、だからこそ出来る人がやってあげなくちゃいけないのだ。

ちなみに次の日の朝、尋ねたその女医さんは私の事情をこと細かくメモして、聴力検査は元より、鼓膜の聴力検査もしてくれて、まだ鼓膜の圧力が取れていないので意識して鼻を通さないといけない事、とはいえ聴力は職業音楽家に見られる一部音域の難聴も診られず、寧ろいいという事をきっちり説明してくれて、さらに声帯が炎症を起こしていて声が出ないので1週間は安静にしてないと駄目だと診断してくれた。

これでこそ医者だわー!と思ったが、たどり着くのは中々至難の道だった。

それに聴力検査で問題が無かった事で大分落ち着けた。

女医さんは私が音楽をやっていると言ったので、初めに声が出ないのを見て

「もしかして声楽なの??」

と心配していたが、何しろオーボエ吹きなので別に声が出ない事は私には不便ではあるけれども、ものすごい悲劇では無かったのだが、とにかく聴力だけは心配だった。その旨を伝えたので全部検査してくれたのはありがたかった。

ただ、少なくとも1日、耳鼻科を探して町を彷徨っていた為に大分疲れたらしく、次の日に訪れた内科医には

「なんで抗生物質与えたのに全然良くなってないの?!何してたの??」

と怒られた。全部耳鼻科のせいだと説明したかったが、この長い話をするにはささやき声は不便すぎた。

医者選びは重要だと思い知った今回の一件だった。

ちなみに大抵の人は私が声が出ないとわかるとじっくりと聞く姿勢になってくれてありがたい思いをしたが、抗生物質を呑み始めて4日目あたり、少し治って声が出るか出ないかの頃、私は外人局を訪れなくてはいけない用事があった。

最も外人にとって融通の聞かない場所がこの外人局なのであるが、流石にここではささやき声でいくら話しても

「聞こえないわよ!!」

と一喝されるだけなので、私は治りかけのガラガラ声で無理やりしゃべる他なかった。

それもまた不幸な事に、アポイントメントのダブルブッキングがあったらしく、いつもの担当官ですらなく、こわもてのおばちゃん担当官だった。

ああだこうだとその担当官に例のごとく何でドイツにいるんだなど追及されながらガラガラ声で答えていたら、流石に鬼の目にも涙であったか、

「あなた風邪なの?随分ひどいわね。」

などと言われた。このおばちゃん、後で思うと、飴と鞭を上手く使い分けて終始おばちゃんペースで上手く話をまとめていて、実はかなり有能な外人局担当官なのではないかという気がした。
必要書類を全て提出し、問答を終えるとぐったりと疲れを感じたが、部屋を出て待合室にいる別の外人たちに

「いやー、いきなり怒鳴られたりして大変だったよ。」

と話すと、

「その部屋の人はまだマシな方だよ。あっちにいる男の担当官は、まさに地獄の使者みたいに最悪なんだよ。」

とよく外人局に来ているのか詳しそうな女の子が教えてくれた。

そうは言ってもこの数十分で一気に病が悪化した気がした。

エストニアの教会







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気づけば、既にこの中華共同部屋に住み始めてから1年以上経っていた。

初めから人の住む場所では無いような状態だったのだが、掃除したりごみを少しづつ捨てたりしながら1年経ってみると、流石に少しはマシになってきたように感じる。

以前は住環境上の最大の問題は衛生状態だったのだが、今はそれが国道に面する角部屋のための騒音に取って代わられている事からもそれがわかる。

それでも最近、お客さんが訪れる機会が増えてきて、客人たちの反応を見ると、やはりまだまだびっくりされている。

なんといってもベランダに放置されたごみの山には皆が絶句しているが、日本人の普通の女性陣にはバスルームも既にして受け入れがたいらしい。

私もバスルームに関しては耐えかねて1週間に一度くらいは掃除をしてみるのだが、その掃除をして綺麗になった状態がなんと3日も持たない。1日もたない時すらある。土足でそのまま入っているからなのかどうか知らないが、とにかく泥まみれになっている。

さらに言えば、排水溝に髪の毛などが詰まらない様に蓋がついているにも関わらず、その蓋をわざわざ取って髪の毛を流す奴がいる。蓋の上に堆積した髪の毛を自分がシャワーを浴びた後捨てるのが面倒なのか知らないが、お陰で排水溝の奥に堆積した髪の毛が貯まり、箸でも使わない限り今や取れない。

どうして、わざわざそのためについている蓋を取ってしまうのか?!

中国人の中でよく言われている80年代一人っ子超自己中の成せる業なのか?!

さらに流しに洗い物が3日4日放置されているのもザラで、流石に邪魔なので台所を掃除した時に一度まとめて片付けたら、次の瞬間にまた山の様に皿が詰みあがっていた時は流石の私も切れた。

「なんだよ、これ。いい加減にして欲しいんですけど!」

と日本語でぶつくさ言いながら、もう洗わないぞ!!と放置しつづるつもりだったのだが、そのブツクサが聞こえたらしく、次に私が台所に行った時には綺麗に片付けられていた。

サイレンとボムと言われる日本人が切れたらやばいのを知っていたのか、学校で常々日本鬼子の残虐性を教えられてきているだろうから危機感を得たのか。

まあ、いつもそうしてくれたら鬼子も暴れはしないのだが。

ただし、お互い気を使わないから楽は楽でもある。

実は次に引っ越すのは日本人同士の共同部屋にしようと思って既に半入居状態になっているのだが、3日間くらい日本人共同部屋に住んでみて、自分が既に中華共同部屋に少なからず影響されているのに気づいてしまった。

何が違うかって日本人同士では細かい縄張りがキッチリ分けられているのだ。

中華共同部屋では調味料がなんちゃってでわかれていて、お互い使いまわしていたり、鍋や皿も混ざっちゃって誰の所有かいまいちわからない状態で適当にやっているのだが、日本人共同部屋の全てがキッチリと各個人で別けられている状態にびっくり。

塩や砂糖や胡椒やサラダ油なんてみんながよく使うものはうちらは普通に共同で、無くなったら誰か買うぐらいの分け方だったのに、塩入れがそれぞれ3人分あるなんて私には異世界だった。

掃除の分担だって、私が回転表を作って皆で各所をそれぞれ回る様にしたはずが、期待はしてなかったけど勿論回らずに、耐えかねた私が毎回掃除する様になってしまったが、日本人共同部屋では皆で分担がきっちり決まり、日本人同士だから、やらなかった時の無言の圧力を感じるようになっている。

この無言の圧力の強さがどうも日本人と中国人で差がある。

ちなみに言っておくと、中国人でも無言の圧力は察する。ドイツ人なんかと比べると、流石は同じアジアだな、と感じる所はここである。

ただし、感じるためのセンサーが日本人同士の比ではないだけだ。
今や中華化してしまった私は、このセンサーが大分鈍っていたようで、久々に日本人の中に入って自分の鈍さにドキドキした。

でも逆に、うちの同居人が一人で日本人の共同部屋に3対1とかで入居したら、微妙に圧力を感じたりもするだろうけど、そこで何をどうすべきかまでは習慣が違うから全くわからなくて困るのではなかろうか。
衛生観念の違いも大きいから日本人の中で生活するのは難しかろうと思う。

私が入居した時は中華3に日本1だったから逆パターンだった訳だが、私が掃除を始めたらみんなも手伝ってくれたりしていたから、逆はこちらが我慢さえすれば成り立つ気はする。

ただ、うちの同居人たちのいい所はやっぱり大陸気質なのだろうか、大らかな所だと思う。

よく中国本土からのお客さんや、学校の新入生や旅行の途中の友達(の友達だったりもする。)が我が家に泊まりに来て、場合によっては1週間から場合によっては3週間ほど滞在して行く事が度々ある。

そういう時に、一部屋に3人で住んでいたりする状態で3週間いても、案外どいつも平気なのだ。

日本人は縄張り意識が強いし、個人のスペースを保たないとストレスが溜まるからこれは絶対駄目だろうし、自分が泊まる立場に立っても、流石に3週間も人の家に居座るのは気が引ける。

そういう場合、だんだんとお客さんに対してゾンザイになってしまうのが日本人だと思うのだが、中華の連中は楽しくやってればいい様で、全然細かいことを気にしていない。

まあ、うちの同居人が特別陽気なのもあるだろうが、日本人の良くも悪くもキッチリする所との差を見て取れる。
日本人としてはズボラな私が、彼らと居ると寧ろ神経質に見えるくらいだ。

ああいう大らかな中国人が青島に世界最大の橋を突貫工事で仕上げてボルトが抜けたりしているというのはわからなくもない。満州鉄道が作った豊満ダムが70年たった今でも稼動しているのと比べると、同じアジア人でも気質が随分違うもんだと思うのだった。




今、私の住んでいる中華ルームシェアには洗濯機が無いので、住人の我々は近所のコインランドリーを利用している。 この空間が何故かなかなか私の癒しの場所になっている。

私が始めに通いだした頃は、古ぼけた赤いベルベット素材の椅子や、骨董もののコーヒーの自動販売機などがあり、場所全体もなんだか古ぼけていかにも独身者が通いつめるのに適した空間だったのだが、10月くらいにこのコインランドリーはリニューアルオープンを果たした。

まず壁を黄緑と白にペイントして中央の洗濯物を折りたたむためのスペースも木目の美しい机になって、明るい雰囲気に。

さらに骨董もののコーヒーの自販機はいなくなり、その代わりにカフェカウンターが出来て、有機栽培の中々美味しいコーヒーを洗濯機を回している待ち時間に注文して飲めるようになった。

椅子も同じものだが、グレーの生地をかぶせて新しく見せているし、IKEAの机をいくつか仕入れてそれに組み合わせたから、ただ待つだけでも居心地のいい空間に大変身。

こういうのを従業員さんたちが、2週間ごとぐらいに少しづつ変化させていったのだが、今やとても感じのいい空間に仕上がった。

はじめの全体の壁のペイントを終えた時期ぐらいに、客呼び込みのためのイベントとして、近くにある大学の新学期パーティーみたいのを何故かこのコインランドリーでやっていた。

私はたまたま忙しい時期で、ドイツ国内での移動もあり、どうしても洗濯したかったので、パーティー会場と化したコインランドリー屋に入って

「忙しいのに面倒なだなあ・・・・。」

と正直思ったのだが、いまさら引き返すわけにもいかず、洗濯機に洗濯物をぶちこんでいつもの様に待ち時間を利用してパソコンを見ていると、パーティーに参加している人たちの一部が話しかけてきた。

どうもカクテルの販売などもしており、お試しカクテルならタダで呑めるからどう?というお誘いだったので、タダならいいかと試してみたが、まあ、勿論安い感じの酒だったが悪くは無かった。

その後、酔っ払ったドイツ人に

「君はパソコン見ていてあまり興味ないみたいだけど、コインランドリーでパーティーっていい案だと思わないかい?」

などと話しかけられた。

「まあ、いい案かもね。私も今日みたいに疲れてなくて、忙しくなければそりゃあ喜んで参加するけど!」

と半ばめんどくさく思いつつも答えたが、相手は酔っ払っているから私の返答などどうでもよさそうであった。

実際、余裕のある時なら面白く参加できるが、たまたま忙しい時期だったから、人の合間をぬってお金を機械に払い込んだり、乾燥機までたどり着くのが中々面倒だったのを覚えている。

その後も、従業員さんたちは、どうせ働くなら気持ちのいい空間で!というのを徹底したかったのか、花をかざってみたり、クッションを仕入れてみたり余念が無い。

そのどれも、基調となっている黄緑を意識して、緑や黄色や白で揃えているので中々センスがいい。
多分、良く見かける従業員のトルコ系のおねいさんのコーディネイトなんじゃないかと推測している。

最近では、マッサージチェアまで現れた。10分1ユーロ。
しかし日本の足のゆがみまで強制してくれる昨今のマッサージチェアを知っていたら、このマッサージチェアなんて20年前に使われていたものぐらいのレベルでしかないので、はじめは私も馬鹿にしていたが、一度、どうもだるいので試しに使ってみたら意外に中々良かった。

ドイツで指圧なんかに行ったら最低でも30ユーロを取られることを考えたら、10分1ユーロはかなり安いじゃないか!と思えば、利用価値が出るように思えた。

さらにコインランドリーの目の前には中々美味しいアイス屋さんがあるので、そこで私の好物のレモンシャーベットを買ってこのマッサージチェアでくつろぐのが最近の私の2週間にいっぺんの楽しみになりつつある。

コインランドリーまでは我が家から15分ほど歩かないといけないし、全部の時間を合わせると2時間は必要だから、忙しい時にはひたすら面倒に感じもするのだが、このコインランドリーの従業員さんの前向きな努力のお陰で、最近ではここが私の癒しの空間になりつつある。


しばらく古楽科の理論およびチェンバロ・通奏低音、初見などの連続試験があり、流石の私も全ての力を傾けざるえず、終わってからはすっかり疲労とストレスで抜け殻になってしまった。まだリサイタル試験が数か月先に残っているだけに油断は禁物だ。

しかし少し生活に余裕が出来た所で気分転換を図りたかったので、忙しい最中は荒れるに任せていた我が中華・共同部屋(ルームシェア)の大掃除をしてしまう事にした。

共同部屋は2月から新しく住みこみ始めたマルティナちゃんもいるので遂にメンバーは6人になり、10月以降はチュアンという男の子がドルトムントに引っ越したのでその後がまににカナダ人のアヴィが住み始めて、中華率はマイクとシ―の二人になって4対2に減った。

それで大分雰囲気は変わってきたものの、今まで何年も中国人ばかりが住んできた痕跡が今でもあちこちに色濃く残されている。

勿論、私が住み始めた頃に比べたら何度か掃除革命を起こしているので大分マシになって来ている上に、何度も小分けにして溢れるほど奴らが溜めこんだ物どもを捨てにかかっているのでそれでもかなり小奇麗にはなった。

でも、最大の山場とも言える台所は流し場以外あまり手をつけずに残されていた。
これに手をつけたらタダでは済まない気がずっとしていて手をつかねていたのだ。
以前、蛾の幼虫があちこちに涌いていたのもトラウマだ。

台所には床に置かれた段ボールや引き出しや棚の中に山の様に中華食材が残されているのだが、マイクやシ―がそれらを使っている様子はみられないし、よく見るとかなり賞味期限も切れている。
いつか捨ててやろうと思いつつも、本当に捨てていいのか彼らに確認すべきかな?と気を使いすぎて今まで放置してしまった。

しかし、マルティナちゃんが新たに住みこんでから、事あるごとに「台所が豚の住みかの様だ」だのと他の人に聞こえる様な大声で言ってしまって危ないので、これを機会にいっきに掃除し尽くす事にした。
勿論、マルティナちゃん主導だ。

手をつけ始めてからは驚きの連続だった。台所は実は細菌博物館と化していた。

まずは最近になって異臭を放つ様になってきた冷蔵庫から始めたのだが、すぐに奥の方から1年から半年ほども賞味期限が切れたソーセージ、チーズ、ハム、チンゲン菜などが発見され、開封されているものは既に緑になっていたり、黴に覆われていたり、溶けて水分が流れ出したりしていて地獄の様相を呈していた。

冷蔵庫はなんでいつもこんなにいっぱい物が入っているのだろうと疑問に思いつつも、自分の縄張りの部分だけしか使っていなかったのだが、こんな細菌に溢れた場所に自分の生鮮食品を所蔵していたかと思うと今更ながらぞっとした。

実はこの1週間前にも私はずっとオーヴンの上に置かれた蓋をされた皿が気になって開けてみた所、こんもりと毬の様に見事に黴が生えたマーボー豆腐が発見された。密封されて湿度が保たれた環境にオーヴンの熱が加わって、黴の育成には非常に理想的な環境だったと思われる。

その後、電子レンジを開けた所、そこからも黴で泡立った何か得体のしれないスープが発見され、私の背筋も泡立った。

その時点でどれだけ黴の胞子が台所を俟っていたのだろうかとゾッとしたのだが、それだけではなかったのである。

さらに、台所の作業テーブルの下に物が積みあがっているのだが、その中にずっと放置されているビールのケースを始末してしまおうと引き摺り出した所、ここも何やら異臭が漂っているではないか!!

ケースの中に残されているビール瓶何本もの中に、飲みきらずに残されたビールが黴を浮かべて放置されていたのだ。

これはもしかして誰かがわざわざ黴の研究をここで行っていたとしてもおかしく無い様な状況に見えてきた。でもここには音大生しか住んでいないから流石にそれは無いだろう。

これらはいちいちマルティナちゃんがトイレに捨てていたが、あまりの臭さに

「まるで地獄の臭気だ!こんなひどい体験は人生で初めてだ!!」

と作業をしながらずっと文句をたれていた。

すぐ隣の台所で床掃除をしている私の所にも怪しい匂いが漂ってきたから、相当臭かったものと思われる。

どうしてこれらをすぐに始末しなかったのか、中国人諸君よ。
これは共産主義の退廃の匂いなのだろうか。

他にも漢方薬か何かだろうか。乾燥した何かの根っこの様なものが発見されて

「これは何だろう?」

と私が言うと、マルティナちゃんは

「知りたくもないね。」

と即行ゴミ箱に放り込んでしまった。余程腐れビールが腹にすえかねたのだろう。

それ以外にも使われていない炊飯器が4つほど台所に放置されていたのでマルティナちゃんがそれらを物置に入れようとしたのだが、物置が既に訳のわからないもので溢れかえっていて、

「これ、下の方にミイラでもいるんじゃなかろうか・・・。」

と呟きながら上の方に積み上げていた。そういえば今は住んでいない人への郵便物が我が家によく届くから、誰か一人ぐらい物置で乾燥していてもおかしくないかもしれない。

話は変わるが、友達がルームシェアしていた時もぼやいていたのだが、どうして中国人は炊飯器の内蓋を掃除しないのだろう。釜の部分だけ掃除するので内蓋に堆積したご飯の汁が最後には発酵していたりやはり黴が生えているのを良く見かける。我が家の連中も掃除しない。面倒なのか?

他にも何故か汚れたタンバリンや笊や食品がものすごい量で段ボールから出て来て、即座に廃棄された。

私が住んでから捨てたものの量は合計したら結構な量になると思うが、最終的には1トンくらいいくのではなかろうかという気がしてきた。

まだベランダには絨毯や靴やハンガー、枯れた花などが壁の辺りまで堆積している。
多分、地下の収納場所にもかなり色んなものが溜めこまれていると予想されるが、怖くて見に行く気にもならない。おそらくマットレスを初め、くだらないものが山の様にあるのだろう。

全て捨てて床を磨いたら、台所は音響が変わるほどスッキリした。
ただ、床は長年の油汚れの堆積でいくら磨いても汚れが取りきれなかった。

それにしても隣の大陸で同じ人種だというのに、中国人の感覚はどうしてここまで日本人とかけ離れているのだろう。

寛容なのは良い。
よくマイクやシ―の友達が泊まりに来たり、知り合いの知り合いなんかも来たりしているが、いつも仲良くやっているのを目にする。

逆に日本人はルームシェアに一番向かない民族なのではないかと時たま思う程、個人主義だったり神経質だったりするから、そこは中国人の寛容さも悪くは無いのかもしれないと50歩下がって思うが、住環境でこのレベルの意識だ。

日本人は後から使う他人が不愉快にならない様に気を使う様に躾けられていたりするし、もし日本人でここまで不潔だとしたら心の病気を疑われかねない。

こんなだから中国人にとっては昨今問題視されている環境に対する意識なんかは絶望的だと思われる。
我が家の中国人も、ドイツに来ているのにゴミ捨てに関しては郷に従う気にはならないらしく、ゴミの分別はめんどくさがってやらない。

中国の環境問題はかなり深刻だと既に叫ばれているが、クジラがどうのとやっている環境活動家諸君は、海が汚染される前に中国で活動した方が良いと思う。海がやられてしまったらそもそもクジラだけでは済まないのだ。あまり中国相手の環境活動を耳にしないのが実はとても不思議に感じる昨今である。

共同部屋台所の掃除前の証拠写真

共同部屋・掃除前
(写真だとあまり凄まじさが伝わらないのが非常に残念。)

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ドイツで言う所の大都市で、おまけにかなり街の中心に位置する我が中華ルームシェア。

この部屋は私が入居するまでは中国人だけでルームシェアを何年もしていた状態で、ここがヨーロッパだとは到底信じる事が出来ない様な凄まじい衛生状態から頑張って掃除をしまくって回復させる事、半年以上。

台所以外はそれでも「汚めの欧州のルームシェア」に見えない事も無い所まで持って来た。

そんな所へ私の友人のマルティナちゃんがたまたま仕事を見つけて、それが安定するまで住むつもりで私の部屋で同居する事になったので、ただでさえルームシェアなのに、さらに一部屋に二人・・・というすごい状況になってしまった。

マルティナちゃんは、かなり頑張って掃除されたこのルームシェアでも

「なんだこれは?!汚すぎる!!ありえない!!どこなんだここは!!!」

とかなりお気に召さなかったようで、次の日には掃除と部屋の模様替えを決行した。

その努力の甲斐があって、もともと18qm と言われていた私の部屋は、実はかなり大きかった事が判明し、真ん中で割れば二人で住めるぐらいの居住空間に広がった。

そこから1週間、マルティナちゃんも加わって遂に5人になったルームシェア生活が始まっているが、流石に1部屋に二人はキツイ。さらに我が家はバスルームにトイレがある日本で言う所のユニットバス状態なので、4人まではそれでもなんとか機能するが、5人になると朝のシャワーの時間など、トイレに行けなくて苦しい気がする。

しかし、さらにハッキリと問題が出たのが湿度だった。


以前から思っていたが、一人住まいにしろ一部屋にしろ、居住人数が変わると湿度がぐっと上がる。

友達で一人住まいだったが彼氏と同居した途端、部屋にカビが生えた・・・なんて話を大昔に聞いたのを思い出したが、ましてやルームシェアで、そもそも隣と入口が繋がっているから2人に近いぐらいの私の部屋では、言うまでもなく一人増えた事により湿度が極めて高くなり、気づいたら窓の縁にカビが生えていた!!!

どうりで最近、寝る前になると咳き込むと思った。

それこそ大昔、日本の大学の時に彼氏の部屋に入り浸りでほとんど自分の部屋に戻らない友人の部屋に、久々に帰宅したその友達と二人で泊まった事があった。そこがしかし、彼女の居ない間に生えたらしいカビがすごく、それも結構な量(まあ、日本だから、そもそもの湿度が違う!)だったようで、次の日に目覚めたときには、気管が狭まって、喘息持ちで無いはずの私がほぼ喘息状態に陥った事がある。
カビには要注意である。

湿度が増えたのに加えて洗濯機の無い我が家なので、コインランドリーに通っている私は、まず乾燥機代をケチりたいのと、さらにそれで洗濯物が痛むからというので、乾燥機にかけてなかったのも原因だろう。

ドイツでは部屋干しが普通なのでそうしていたが、乾燥機にかけて無いもんだから、それで湿度まみれだ。
一回50セントの乾燥機代・・・・10回で5ユーロ・・・だのと思って楽しんで節約していたつもりがトンだ結果に。

さらに風水を考えて植物があちこちに設置されているのだが、暖房の上の植物は乾燥してしまうから、サボテン以外は朝と夕方に水をやらないといけない。何しろ周りに建物が多いのでシャ角が多いからだ。

しかしそれで植物全部にペットボトル500ミリ1本1日あげているから、それだけの湿度が毎日発生している訳だ。

これだけ湿度があがる原因があって人が増えたら、そりゃあカビも生えるわけだ!


ところで友達をオランダに尋ねて気付いたが、オランダではほとんどカビ問題を耳にしない。
何故かというと、まず建物がやわらかい土台の砂地に建っているために、何年かすると建物の重みで全体が少しづつかしいで来るらしく、どうもあちこち隙間が多い。ドイツみたいに完全に窓や部屋が密封された状態にならない。

なのでなんとなく普段から隙間風を感じるが、湿度は部屋の中でいくらパスタを茹でても、風呂に入ってドアを開け放しても、しばらくするとどこかから逃げて行く。
換気をあまりにもしない友人に私は危機感を感じたが、別にカビは生えていないそうである。

そういう風に聞いて見てみれば、オランダのアパートメントは大体が3階建てくらいだし(アムステルダムは別として)、教会も屋根の部分が木造になっていて、あまり重量が土台にかからない様になっている様だ。さすが、海の近くの低い土地は違う!

ドイツでは大概、建物は石造りで室内は密封できる状態になっており暖かさを保つもんだから、冬場は換気がかなり重要なのでこれには私はびっくりした。 あんな風な状態にしていたら、ドイツではすぐに部屋は湿度まみれ、カビまみれだ。

家までいい加減だとは流石はオランダは違う!!

しかしオランダでよく耳にするのはむしろ鼠の被害で、私の友人たちだけでも3件。
私自身も友人宅で寝ている時に夜中に何かを齧る音を耳にした。 いるらしい。

実家で毎日鼠取りの訓練を欠かさない片目猫のユキちゃんが来れば大喜びな状態だろう。

それにしても大通りに面していて、窓を開けても排気ガスが入ってくる我が家の状況では、換気一つも中々難しい。

今日は日曜日で車通りも少ないから、今日中にこまめに湿度を逃がしておきたい。
そしてこれからカビ退治である。

我が家は家賃は街中にしては破格に安いのだが、それだけに欠点も色々あるのだった・・・。
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